渡米以来、夏の恒例行事になってるサーカス鑑賞。「リングリングサーカス」というやつ。
初めて観た時の衝撃が忘れられない。ピエロたちの前座を経てオープニング、いかにもなおじさんが高らかに開会を宣言し、国歌斉唱。「星条旗よ永遠なれ」が歌われるなか、アメリカ国旗を掲げた美女が、なぜか象に乗って会場を一周。みなが大盛り上がりするなか巨大な人間大砲登場!いきなり人間どーん!サーカスマスター絶叫「さあ、サーカスの始まりだZEEEEE!!」観客、狂乱。これで、毎年行くことが決定した。
正式名称は”Ringling Bros. and Barnum & Bailey Circus”。1884年にリングリング兄弟がアメリカで起業し、今なお巡業を続ける世界三大サーカスの一つ。このサーカスに行くと、ほんとアメリカという国を具現化してるなーと感じる。
会場に入る前から、動物愛護団体が、象が鎖につながれた写真をもって声をからしてる。サーカス楽しみーってのこのこやってきた家族に、どれだけサーカスが動物に酷いことをしているかたっぷり教えてくれる。
会場に着くと、とにかくでかい。Wikipediaによれば60車両からなるサーカス列車でアメリカを回ってるらしい。そのコンテナを使ってぐるりと壁をつくり、内側をサーカスに登場する動物たちが見られる動物園にしてある、くらいでかい。
で、ただでさえでかいこのサーカスグループが2セットあるらしい。それぞれREDとBLUEと呼ばれて内容が異なり、うちが今年観たのはBLUE組。去年見たのがRED組。たぶん毎年交互に来るんだと思う。つか、2組あるなんて想像もできなかった、くらいでかい。一個で十分すぎだろって思った。
あと、チケットの平等感がアメリカ。サーカスの入場料は10ドルちょっとの遠い席から100ドル以上の実際のショウに出演できるやつまである。うちのは20ドルのやつだったけど、十分、目の前で観てる感じがした。参加できるチケットがある家族は、子供がおとうさんを浮かしたり、ミニサーカス列車に乗って会場を回ったりしてた。これがほんと平等で偉いと思う。金さえ払えば最高の体験ができるけど、10分の1以下の金額の席もあるっていう。ユニバーサルスタジオでもそうだった。あんまり待たなくていい高いパスがある。ディズニーランドのファストパスを金で買う感じ。ちなみに客層もチケットのゾーンでバッキバキに分かれてる。
キャストの多国籍感もアメリカらしい。主立った出演者たちに白人のアメリカ人はほとんどいない。パンフレットを見るとみんなロシア系か南米系の名前。そもそも創業者のリングリング兄弟のお父さんはドイツ人でお母さんはフランス人。
というわけで、アメリカという国に興味がある方、もしタイミングが合えば、是非一度ご覧になってはどうでしょうか。
以下、写真と人間大砲の動画ふくむネタバレです。めくるめく動物たちと人間が織りなす歌とマジックと曲芸の2時間。REDが歌とアクション強めな曲芸のサーカスだとすると、今年のBLUEの特徴はマジック。これが意外にすごくて目の前で象が檻から消えたり、かごの中で人が虎になったり、高速回転するプロペラをおっさんが通過したりする。
馬が
シマウマも
おりこうな犬たち
象が
虎が
逆さ人間。高けえ!
バトミントン始めた!
プラチナチケットを持ってる人たちの人体浮遊
大砲登場。あ、人x2が!
入りマース!
カウントダウン→発射
タービン登場。高速回転するプロペラを人が通るマジックで締め。