Wiiでナムコの復権をクーソーしてから寝てください

自分でも意外なことに、体感ゲームを振り返ってすぐに思い浮かぶのは、セガ製のゲームよりも、ナムコ体感ゲームだったりする。おそらく、いかにもテクノロジー全開で直球勝負のセガに対して、ナムコ体感ゲームはどこかに必ず突出したネタがあったからだろう。

個人的には、エレメカの「ワギャン」を経て、バコバコ腰を振る大人たちにドキドキした「ファイナルハロン」、自転車筐体にまたがり、ペダルをこいで空を飛ぶ「プロップサイクル」あたりでその印象が決定的になった気がする。

地味なところでは「アルマジロレーシング」。カメラペリフェラルネッシーを撮りまくる「Photo Battle」。ハイヒール撃てってオイ的な「ゴルゴ13」。「剣神ドラゴンクエスト」よりも先を行った刀ペリのチャンバラゲー「魔斬」。サッカーゲームなんだけど、ボタンじゃなくて足元のサッカーボールを蹴ってシュートする「ワールドキックス」。他にも「ナイス★ツッコミ」などなど。ゲームを開発する側に回ってみると、アイデアはでるものの、コストだとかいろんな問題で実現しないようなゲームは、だいたいナムコが実現している(断言)。

あの辺りのゲームをぎゃーぎゃー言いながら遊び倒していた俺としては、「アイドルマスター」「ドルアーガオンライン」があるにしても、最近のナムコのアーケードは「太鼓の達人」「湾岸ミッドナイト」あたりでお茶を濁してるように思えてしまう。いや、ほんと余計なお世話で勝手な話なんだけど。

このご時世、バンナム(いや、ほんと馴染まないね)に限らずどんな企業でもネタ一発勝負でアーケード筐体を開発するのは厳しいと思う。でも、今、俺たちにはWiiがあるじゃないって話だ。傾き加速度を検出できるコントローラもあれば、ヌンチャクもある。24時間オンラインってのもいろいろできそうだ。

もちろん、専用筐体の楽しさが、そのまま移植できるわけではないだろう。でも、あのコントローラだからできること、家庭用だからできることもあるはずだし、彼らのアーケードでの弾けっぷりを見れば、そのへんは要らぬ心配に思える。

時は来たれり。今こそ、遊びをクリエイトする中村製作所のDNAが甦る時。出オチとも言えるような体感筐体で俺を楽しませてくれた、あのナムコが復活する時。

えー、つきましては、加速度センサーで手が伸びる「ベラボーマン」の続編を……とかすぐに言い出す懐古主義のどうしようもないゲーム病患者は「ワニワニパニック」を頭突きでプレイして脳震盪を起こしてオモいカルチャーをオモチャーとか言ってればいいのに。