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アメリカでいわゆる洋ゲーをつくってる人間の視点から理由を考えてみた。
■技術的な難しさ
髪の物理計算処理と見た目を自然にするためのチューニング、長髪用のシェーダーなどの手間を考えたら坊主イズベスト。キャラクター描写にかなりのコストをかけられる1vs1の格闘ゲームですら、髪がパキパキ体に刺さる現状を考えると、できるだけ多くのキャラクターをインタラクティブな地形に配置したいアクションゲームでは、最高の見た目にするのが難しい。この理由から坊主じゃない主人公の場合は、ずっとヘルメットを装着してたり、兜とか頭巾を被ってたりすることが多い。
参考記事:no title
■「売れるキャラクター=ヒーロー」「ヒーロー=マッチョ」の図式
基本マッチョな男のステレオタイプは短髪。で、売れるゲームはわかりやすいマッチョが好まれると。
参考リンク:
■「長髪=ナヨい」の根強い意識
ナヨいって言葉は今俺が作った。前の理由の裏返しでもあるんだけど、和製RPGや日本のアニメに出てくる美形男性キャラクターがゲイっぽいって蔑視されてたり、ギークのステレオタイプがモジャモジャ頭だったりペッタリした長髪だったりする。
■売れてるゲームは軍モノが多くて、軍モノだったらリアル系がいい
CoD:MWシリーズを始め、過去も未来も軍モノだったら坊主頭じゃないとリアルじゃない。
■安くキャラクターをリアルにできる部位が他にある
浮き出た血管や、ひげの剃り跡のほうがリアルな上にコストが低い。
■FPSに髪の表現はいらない
一人称シューターで前髪が目にかかったらウザくてしょうがない。ん、まてよ、帽子のツバを照準代わりにする次元大介よろしく、前髪をHUDにしてエイムするシューターは……ないな。
■車っていいよね
髪より乗り物が大事。
参考リンク:IDA-10 氏2万字インタビュー - LYEのブログ
■壊れるともっといいよね
乗り物も大事だけど破壊表現も大事。
■銃が好き
髪生やす暇あったら、銃を増やす。
■血が好き
髪より人体欠損と血糊の表現が大事。
まじめな話、これ別にただの自虐ネタじゃなくて、全部反転させれば新しい主人公/ゲームの可能性が見えるって材料です。北米市場ではそういう「売れる」ゲームが成熟して発酵して硬直しはじめてる。もうハゲが銃撃つだけで売れる時代はとっくに終わってて、細分化した特徴(ウチのは乗り物がいっぱいでるよ!とか、今回は100の殺人方法があるよ!とか)にコストをかけはじめてるわけです。そういう中で、中小のスタジオが物量に頼らない突破口/新しさを見つけるのは死活問題。まともにGTAフランチャイズとかGoW(神もギアも)とかと戦えるわけがない。というわけで、「髪の表現に挑戦してて、マッチョな軍モノじゃなく、乗り物にのらず、破壊を主とせず、銃をつかわず、血がでない」ゲーム、考えてみましょう。髪がフサフサのトージャム&アール……いや、なんでもない。