アイス屋来たりて日が暮れて

で、ベトナム麺を食べて、もうちょっとで本が読み終わりそうだったので、窓をあけて車の中で続きを。夕暮れ、ぬるい風、夏の匂い。と、そこへ、アイス売りのトラックがやってきた。曲名のわからない、でも懐かしいメロディ。チープな電子音で奏でられるアイスのテーマが、オレンジに染まった町に広がって。誘われるように、わらわらと家から出てくるヒスパニック系の住人たち。道路で立ち話をしながら、庭の芝生にすわって、子供は鬼ごっこをしながら、アイスをほおばる。気づいたら、本を閉じて、ぼーっとそんな景色を眺めていた。