E3関連のレポートを読んでて気になった、うまいなーと思うゲームデザインの注目作。サメになって、人間を襲いまくろう、というファンタジー溢れるアクションゲーム。ちなみに、俺がうまいと思ったゲームデザインのゲームはちっとも売れない。何だったかは言わないけど。
期待するもうひとつの理由、それはデベロッパがメガドラからずっと「Ecco the Dolphin」を開発してる会社ってこと*1。「Ecco the Dolphin」は水面をジャンプしてるだけで楽しくて気持ちよいエコーの動きが素晴らしい、今でも大好きなゲームのひとつ。そんな、触るだけで楽しいエコーのアクションに、咬む咥えるが加わったんだから、つまらなくなるはずがない。
開発元Appaloosa Interactiveの決意を表すイルカを噛んでるの図
で、本作。サメになって人を喰うというテーマを聞くと、どうしてもイロモノっぽく感じてしまうけれども、「乗り物破壊→人間捕獲」というゲームグルーヴが、すごくまとまっているように感じる。
- 橋げたから、人間がモリをバシュバシュ撃ってくる（障害）
- リスクを犯して近づく（駆け引き）
- 体当たりで、橋げたをばっこーんと壊す（目標達成）
- 海に落ちて逃げ惑う人間どもをばっくんばっくん喰いまくる（ご褒美）
特に、これまで攻撃されて邪魔だった人間を無力化して好きなだけ弄べるというのは、前のエントリ(id:IDA-10:20060509)の「優越感」にも繋がってる。きっと嬉しい。この自分のテリトリーに引きずりこむっていうのは、狼になって人を喰うって設定じゃ生まれないゲーム性だよね。
トレーラーでは、水面すれすれで人間を咥えて泳ぐことで、水面から上半身を出してバンザイしたおばちゃんが高速移動するというシーンもあった（映画にあったっけ？）。うーん、触ってるだけで楽しいゲームっぽいぜ。
ネガティブ企画者としては、海の中VS陸という異種格闘技っぽい絡みの薄さや、肉弾攻撃のみという単調さが少し心配なところだろうが、そんなATARI前田のクラックスな課題は、「手も足も使えないイルカが、アクションアドベンチャー」という無理難題にずっと取り組んできたこの会社なら無問題。
- ジャンプアタックで、水面のボートを破壊
- 尻尾アタックで、水中の潜水艇を破壊
- ドリルアタックで水中の支柱を破壊→水上の建物崩壊
など、意外に多彩な攻撃を見せている。そうそう、トレーラーではコンビナートを爆破していたよ。うふふ。きっと、「ドルフィン」作りながら、その制約の多さに「殺してー殺してー」言ってたんだろうな。エネミーのサメをデバックモードで操作しながら、「俺たちやりたいのって、ぶっちゃけこっちじゃね？」ってずっと願ってたんだろうな。うん、俺も。
4Gamerの記事でも、他のしかけとして、
- 「ボートのスクリュー」（←吸い込まれるんだろーなー）
- 「巨大イカ」（←触手エネミーだ！！）
- 「殺し屋クジラ」（←殺し屋クジラ！？）
など、多彩な用意があるって言うし、そこはかとなく漂うSIMPLE臭なんてぜんぜん気にならないもんね。
というわけで、夏発売（たぶん7月4日かな）らしいので、発売日に速攻遊ぶ予定です。隠しでタコが操作できたら嬉。
おまけ。元祖エコーのパッケ。
あ、あれ、以外に凶悪な面してる？お前、ひょっとしてこの頃から……！
- 今年のE3発表を受けた4Gamerの記事
- 2005年のE3で撮影されたデモムービー(1分1秒：15.3MB：MPEG-1)
