ゲームデザインの醍醐味

近年、主観的ゲームが増えてきているといっても、やっぱり僕はゲームらしいゲームのデザイン、客観的ゲームのデザインが好きだ。中でも、「主観」をモチーフにする客観的ゲームデザインにすごく興味がある。

お化け屋敷で「怖がらせる」ゲームだったり、漫才で笑わせたり、デートで恋愛だったり、本来、数値にできない感情や情緒といった「主観的」なものを、デジタルな処理を通してパラメータに変換し、誰もが理解/納得できる「客観的」なルールに落としこむ作業は、ゲームデザインの醍醐味だと思っている。

もちろん、本来矛盾する概念に変換するのは、難しい。これまでに登場してきた「主観」をモチーフにしたゲームを見ても、成功している(俺が楽しい)ものはほんのわずかだ。だからこそ、チャレンジのしがいもあるし、新しい何かができるのではという期待もある。

Wiiによる身体的な入力形態であったり、次世代機の処理能力の向上などで、豊かな感情表現が可能になりつつある今、この分野はちょっとした金脈ではないだろうか。