TOMB RAIDER LEGENDプレイメモ03

クリアした。

トータル10時間以内で意外に短い印象だけど、あのステージの作りこみからするとしょうがないのかも。でも俺にとってはこれくらいで十分。とか、早解けましたみたいな、えらそうな口調だけど、会社でみんなで知恵を出し合わなければ優に倍以上かかっていたと思う。以下、通して遊んで気になったところメモ。

やりこみ要素の明記

レベルセレクト時に各レベルについて、全ての隠しアイテム取得状況が表示されるのだけど、これが判りやすい目標になって良い。よくある達成度表示のように全体でn%とかいう表現は、何をどれだけクリアしているのか良くわからないし、クリア直後の自分の達成度が少なすぎてがっくりくることが多い。

それを今作では「ゴールド0/1,シルバー0/3...」みたいに、やりこみ要素をきちんと定義した上で、レベルごとに表示してある。よって、自分がどれだけ達成していて、あとどれくらい頑張れば良いか了解した上でやりこめる。本編と関係ないところは、ユーザーに了解をとってから。俺にとってこれが大事。

ちなみに他にも「ララの自宅」レベルがどんどんオープンしていったり、コスチュームが増えたり、ギャラリーモードがあったり、やりこみ要素は他にもあるので、リプレイバリューは俺にとって高い。

憤死防止

レベルデザイナにとって、一本道ゲーの怖いところは謎解きに詰まるとすることがなくなる感じがすることだ。わからないとゲームを止めるしかない気にさせられる。この点、ゼルダとかは草刈ったりとか気晴らしができてさりげなく回避してるのだけど。

で、今作では、"RAD"と呼ばれるガジェットで、ゼルダでいうところの草刈りをさせつつ、はまりを防止している。"RAD"はオブジェクトをアナライズできるゴーグルで、Yを押すと、ビューが切り替わる。その状態で怪しいものをフォーカスすると、"CHEMICALLY UNSTABLE","TECHNICAL","MOVABLE","PHYSICALLY UNSTABLE"を分析できる。動いたり、壊せたりするものを言語で表示してくれる。要するにヒントである。

トゥームレイダー レジェンド」では、ただ教えるだけでは興ざめなヒントを、自分で探させる。ただし、ほとんどの場合、詰まったところ、もしくは、解けない部屋に謎があるので、調べるべき範囲はある程度限定されている。さらに、調べる場所によっては、隠しアイテムが見つかることもある。ハマりを自分で解決させ、しかも調べることが無駄にならない「草刈り」の機能も内包したスマートなデザイン。

テクスチャなしモード

次世代ゲーム機開発者必見。達成度でオープンすると思われるチートコマンドのうち、今ひとつだけ開いている「テクスチャなしモード」がヤバい。通常のテクスチャが消えて、スペキュラによるピカピカだとか、バンプマップによる陰影だけになるのだけど、シーンによってはこれで十分画がもつ。なんか、こっちのほうが斬新でいけてるんじゃないかとか思う場面も。

ほとんど全てのポリゴンにバンプマップが貼られているのがわかる。ララをアップにすると、顔にそばかすのようなこまかーいブツブツがあったり、銃杷に彫りこまれたザラザラだとかが確認できる。スゴイザマス!

また、このモードだとポリゴンがはっきり認識できるので、どこにポリゴンを割いて、どこを抜いているかもわかる。ララの腰に装着された手榴弾のでこぼこだったり、銃の細かいパーツまでポリゴンでつくられてるけど、地形のほうはかなり粗い、つーか板だらけかよ!とか。

追記:あと、乳首の影が見えてみんな盛り上がった。アホか。

レベルの難易度

難度の上昇曲線がゆるやかで、簡単なゲームかと油断してたが、ラス面近くはかなり鬼。ぶら下りや昇り中にYボタンで移動が早くなる仕様を、ストレス軽減とか感心してたけど、後半はそれをフル活用してリアルタイムアクションやらされる羽目に。

QTの系譜

シェンムー→バイオ4→ゴッド・オブ・ウォーなどなどに組み込まれてきた、指示されたボタンを押だけで、カッコいいカメラアングルで、カッコよくアクションしてくれるイベント。イベント中、突然画面がスローになってトラップ発動でララピンチ!→Xでトラップをジャンプ→Yで回転受身→Aでスライディング……みたいな感じ。

ゲームの中での役割としては、イベントがマイナス方向に分岐するだけ(ちゃんと進むか、ゲームオーバーか)で、デザイン的には好きじゃない。とはいえ、ハリウッド映画のようなアクションシーンを自分で操作してる感を出そうという意図はわかる。今作はバイオ4のようにインゲームではなく、イベント中にのみ発生する。

で、どうなるかというと、イベントをぼーっと見てるとララが死にまくる。

とりあえず、次世代らしくラグドール化して谷から落下したり、電車と壁に挟まれたりするララがシュールで面白すぎた。イベントの前でオートセーブされてるのを良いことに、全パターンの死に方を確認したくらい。

次世代っぽさまとめ

  • ララが女優気取り
  • ララが死ぬときラグドール
  • イベントが全部ゲームモデル
  • バンプマップ使いまくり
  • 後半になるにしたがって、物理計算に基づいた挙動をするしかけを使って解くレベルデザインが増えてきた。これについては別エントリで。
  • コストを抑えつつ、プレイバリューを重視したゲームデザイン。これもたぶん別エントリで。